呪いの本

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 「…ん…っと。」  学校の策を乗り越え、とび降りる。  びりっとした感覚が脚に残る。  時刻はちょうど0時。  想像以上に夜の学校は不気味で、近寄りがたい雰囲気をかもし出している。  ごくっと唾を飲み玄関に向かう。  「…あ、そういえば、夜の学校は鍵がかかってるんじゃなかったっけ…。」  しまった。どうしようか…。  自分から言い出したことだ。  俺にだってプライドがある。  嘘をついて行ったということにするのは胸糞悪い…。   「鍵を壊すしかねぇか。」  俺はそこら辺にあった石を持ち上げ、玄関に向かったそのときだった。   ――ぎぃぃ  ドアがひとりでに開いたのだ。  まるで、俺を向かいいれるかのように…。  「マジかよ…。なんで開くんだよ。」  少し戸惑いながらも、俺の脚は一歩ずつ学校の中へと入っていった…。
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