第一章

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「今日って30日だよね」 「そうだな~」 「今月って30日までだよね」 「そうだね~」 「1000万、ないよね」 「そうだっけ?」 直射日光は天井に遮られること無く僕らの身体に降り注いでいるため、ハツの回答のバカさ加減を助長させる。 天井に、隕石が落ちてきたのかと思わせるような穴が空いているこの部屋は、 夏には太陽光が燦燦煌々と僕らを紫外線で焼き尽くし、 冬には心身の鍛錬としか思えないような気温を叩き出す。 ちなみに、今はクソ暑い春であるため、生命の危機には直面していない。 家として満足に機能していないこの建物の改築を要求するが、 そんなお金があったら、さっきの命日のギャグも笑い飛ばせたのにね。ハハハ。
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