第一章

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この街『天樂街』では入街時に借りる1000万を、月初めに一旦返す制度がある。 返す、とは言っても、確認のようなもので、 それはおそらくこの街が儲ける為と、人口を増やさない為の有効的な手段なのだろう。 友好的チガウから。 今の僕達の所持金は二人合わせて600万。なんとも破格なお値段で、お買い得感満載になっている。 「なぁ」 「へぃ?」 なんとも一寸先の状況にやる気と元気と聞く気が足りていないようだな。ぬぅ。 視界までやる気がなくなってきた。 「今月金揃えたらさ、この街出ないか?」 思わぬ提案に、耳を疑った。 ついに耳まで壊れたか? とはさすがに思ってないので、ご愛嬌。 とはいえ、 ハツはここで生きていくための素質と力を十二分に持ち合わせている為、 この天樂街で一生楽しく生きていく事も夢ではないから、 多少驚いたのは嘘ではない。ハズ。
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