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帰り道、楽俊には和州での事を言われてしまった。 「そういやぁ、祥瓊と陽子は和州の乱で知り合ったんだよな?」 祥瓊と陽子は同時に頷く。 「オイラ、ここに来る途中、若い男にその時の話を聞いたんだが、その乱の時、陽子はどこにいたんだっけ?」 ピクッと陽子の表情が引きつった。 「あの時は確か、雁国に遊学中だったはず…」 楽俊は背中を向けたままふぅんと疑ってる返事をした。 「そ、それがどうしたの?」 やはり楽俊は背を向けている。 「いやなぁ?台輔の背中に騎乗した女がいるってぇから、てっきりなぁ?」 陽子と祥瓊はうわずった声で返事をした… 虎嘯は面白そうに3人を観察している。 「恐れ多くも台輔に騎乗する奴なんてのは、延王か陽子くらいなんじゃねぇか?」 はぁ、と諦めた様に陽子が溜め息を付いた。 隠し通すつもりだったのにと悪態をつきながらも、事の顛末を話して聞かせた。
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