1章・1

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俺の隣を猛スピードで走る女子。 「あっ」 思い切りこけた。 嘘だろ・・パンツ丸見え。 しかもトトロって・・ トトロ丸見えに気づいたのかあわててスカートを直し後ろを振り返る。 睨んでる・・怖っ 傘も転んだ拍子に壊れたようで、ずぶ濡れのまま足を押さえていた。 隣まで来るとなんとなく無視も出来ず、傘を彼女の頭上に掲げると「大丈夫?」と声をかけた。 両膝からかなりの流血。 大丈夫じゃなさそうだな。 「立てるか?」 立たせようとすると足を挫いたようで「痛っ」とまた座り込む。 痛さのせいか涙ぐんでいた。 さてどうしようか・・ 遅刻するのは構わねぇけどこいつ負ぶったら俺も血まみれだな・・ まっトトロ見ちゃったしお詫びしとくか?
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