5241人が本棚に入れています
本棚に追加
さすが堺くん。よくやるわ。
私達が会社に求められているのは、今回上原くんがとった応用情報まででそれ以上は特に言われていない。
彼はベンダーの資格もたくさん持っていて、かつ、それを仕事で活かせるからすごい。
「堺くんはすごいわね」
「うん、料理も上手いしさ。完璧」
私が誉めてもやきもちを妬かないくらいの心酔っぷり。逆に私が妬いてしまう。
「上原くん、本当にバイじゃないよね?」
「またー、ショーコはすぐに恋愛ごとに結び付けるんだから」
クスクス笑う。
「上原くんって、顔広いわね」
会社では見た目はダサいのに、同期とも先輩とも仲が良い。私とは全く違う。
「まー、体育会系ですから。集団行動には慣れてるんだよ。それに人と話すのはすきだし」
テーブルにおかずをおき、ご飯をよそう。
茶碗は、この前お揃いで買ったものだ。
「ショーコだって、本当はそうなんじゃない?今はちょっと捻くれてるけど」
私が気にしていることをズケズケ言う。
それでも最近は、私を分かってくれてる、と思えるようになった。
「私……今からでも遅くないかしら」
ポツリと呟いた言葉に、彼は大きく頷いた。
.
最初のコメントを投稿しよう!