二重生活

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彼が指に力をいれていく。 痛い。 話そうにも口が閉まらないため、うまく話せない。 「あ、ぐぅ……」 「……立場を完全に忘れてるでしょ。あんたが俺のペットってこと」 そんなこと言ったって。 普段そう振る舞っているのは貴方の方じゃない! 上原くんはそのまま私の唇を奪った。 さっと、眼鏡を外して。 憎らしいけれど、やはり心ときめく。 しょうがないじゃない、顔がタイプなのだから。 だんだん頬の痛さが弱まる。 「……あっ」 舌がねじ込まれ、絡ませてくる。 我慢してもでてくる吐息。 甘い疼きを感じる。 「思い出させてやるよ、俺との関係」 スカートをたくし上げられる。 「やだ!やめて!」 「うるさい」 再び唇を塞がれる。 嫌だけど、感じてしまう。 「ふふ、体は正直だ」 「や……ぁ」 意志とは裏腹に、欲望は溢れていく。 唇が私の首筋を這う。 ぴくん 「気持ちいい?」 首を横に振る。 「嘘つき」 「……痛っ!」 彼の歯が私に突き刺さる。 「本当、調教のしがいがあるね。ショーコは」 カチャカチャ ベルトの音が聞こえる。 「ねえ、生でしよっか」 上原くんは悪魔のような笑みを浮かべた。 .
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