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「あ……」
私はいつのまにか駅についていたことに驚いた。
「……なんかあった?」
「う、ううん。何もないわ」
「ふうん」
上原くんは軽く流し、改札を通る。
「俺んち、ちょっと遠いから」
私がいつも降りる駅で乗り換えをして、15分程で着く。
「どうしてこんなに遠くにしたの?寮とかは?」
「公園があるとこに住みたかったから」
上原くんの住んでいるところは、大きな公園があった。
私も休日にジョギングをしに行くところだ。
自然に溢れていて、私のお気に入りスポットでもある。
「ねえ、ショーコ。コンビニ寄ろうよ。下着、買うんだろ?」
あまりに直球な物言いに私は絶句したが、コンビニに入る上原くんの後ろをついていった。
コンビニに入って早々、私は彼から離れ下着売場へ行く。
無難なもの選び、レジへと向かおうとした時だ。
「俺、もう少し色っぽいのすきなんだけど。黒のレースとか」
「……なんで貴方の趣味にあわせなきゃいけないの」
「そういうこと言う?」
鋭い視線が私を刺し、私は何も言うことができなくなった。
…
…
「まあいいや。ペットだもんな。飼い主が買い揃えてあげるよ」
彼はクスッと笑った。
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