最悪な日

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私は朝早く起きて、髪をきちんと巻いて、化粧もしっかりして。 アイロンをかけたブラウスにタイトスカート。 毎日手入れを入れたクロエのバッグを片手にヒールの高い靴で毎日一時間前に出社しているのに。 皆、私に話し掛けにこない。 はあ。 再び溜息を吐くと、背中を叩かれた。 「おはよ~ショーちゃん♪」 「おはよう、葵くん」 そんな私を自分から話し掛けてくるのは同期の葵くん。 彼も朝がはやい。 会社に着くなり、彼はいつものようにスーツのポケットをまさぐる。 「ショーちゃん、火貸して」 「また忘れたの?」 ライターを渡すと、葵くんは笑った。 「サンキュッ。あ、ショーちゃんさ、今日くる新人の顔みた?」 言われて気が付いた。 今日は新人研修を終えた一年目が配属される日だった。 「みてない。興味ないし」 仕事をはやく辞めたいから、特に自分から知りたいとは思わなかった。 「ショーちゃん、OJTするんだから少しは興味もとうよ」 「いーじゃない、別に」 葵くんは苦笑いして喫煙所に行った。 ……ほんと、どうでもいいわ。 後輩なんて。 .
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