<1話>青春の1ページ

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「おい、有川、おまたせ」 「ああ、柿崎か、中本は?」 「ああそれなんだけど、中本はおなかの調子壊したらしくてな、そこのコンビニのトイレに篭ってるんだ」  そう言って柿崎は後ろにあるコンビニを指差して、笑う。  俺は釣られて目をコンビニに向けると、ちょうど中本がおなかをさすりながら出てきたところだった。 「大丈夫か?」 「おお、有川ごめんごめん。急に腹痛くなっちゃって」 「おまえいつもそうだろが」  柿崎が笑って中本の背中を叩く。  それを俺が笑って見ていると、柿崎がこっちに振り返り「いくか」と言って、中本の背中を叩くのを止めた。 「こっちからいこうぜ」
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