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目を閉じる。
「有川どうしたんだ?」
「いや、なんでもないよ」
目を開き、軽く微笑みながら柿崎たちの方に振り返る。
そこにはいつもと寸分違わぬ友人が立っていた。
「柿崎、中本、俺……」
「お、おぉ……」
ふたりの声が重なった。
「俺……金魚すくいがしたい」
「……はぁ!?」
ふたりの声がまた重なる。
「……おいおい、深刻そうな顔してたから何を言うのかと思えばそんなことかよ。中本、おまえ去年も来たって言ってたよな。去年は金魚すくいあったか?」
「去年はあったよ。去年と同じ場所でやってるなら、ここからそう遠くない場所でやってたはずだよ」
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