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-夜7時-
「えーと、地図によると、ここかな。にしても、僕本当にここで暮らしていくのか?」
たどり着いたのは学生寮と呼ばれるところで、外見は普通のマンションだった。
「しかし、さっきから気になるのは右手が痛いということだ。
あの怪力馬鹿・・・いてて・・・」
熙の右手が腫れ上がってた。
さっきの戦闘でパンチを止めたのはいいが、さすがは破壊鉄拳(グレイトフィスト)といったところか、少なくとも熙にダメージを与えていたようだ。
熙はバイクを駐輪場に停めた後、エレベーターに向かった。
「うわぁっ!ちょっとー!歩く時はちゃんと前みて歩いてよねー!」
ぶつかったのは白い修道服みたいなのを着た熙よりはるかに背の低い女の子だった。
「当麻が帰ってこないから下まできて待つことにしたんだけど、やっぱり遅いよー当麻ー!」
「ご、ごめんごめん。気が付かなかった・・・。」
必死で謝る熙だが、
「ふん!どーせ私が背低いから気が付かなかったーって言いたいんでしょー!って当麻ー!はやくー!」
その当麻という人が来たみたいだ、制服姿だった。
「おー、わりいわりい、インデックス。ちょっと買い物へ・・・ってそちらの方は?」
「突然私にぶつかってきたのー!」
「まさか、お前インデックスを狙っているのか?」
当麻は熙を警戒しはじめた。
「ち、違いますよ。僕は初めてこの学園都市にきた萩野 熙です!今日から僕はここに住むみたいなんですけど、たまたまこの子とぶつかちゃって・・・。」
必死に弁解しようとする熙。
「まぁ、インデックスが目的なら既にさらってたりするか・・・。俺は上条 当麻、そしてこっちはインデックスっていうんだ。よろしくな。そうだ!新人さん歓迎パーティみたいな感じで今夜俺んちで飯食わないか!? いいだろ?インデックス!」
「大勢で食べた方が楽しいもんね!いいよ!当麻ー!」
「あの、本当にいいんですか?見ず知らずの人を・・・」
「なーにいってるんだよ、お前はこれから俺たちとともに過ごす仲間じゃないか。」
熙はこの時、上条 当麻と草野 吾朗の姿が重なった。草野 吾朗も絶対に仲間を重視する熙の「友」だった。
そんなこんなで上条 当麻の家に熙は入った。
「いたただきまーす!」
「いたただきます!」
「いたただきます」
新人歓迎パーティが始まった。
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