決別(ビギンズ)

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-2年前、檎路村、とある山奥- ここで、一つの激しい戦いが繰り広げられていた。 「ハァッ!」 「グォッ!」 「本気でかかってこい!熙!俺はいつだって本気だ!ウェアー!」 [EVOLUTION KING!] 仮面ライダー剣こと、草野 吾朗(くさの ごろう)は、スペードのKのカードをラウズアブゾーバーにラウズし、13体のアンデッドと融合、キングフォームに変化した。 その姿は、文字通り、まさに荘厳たる王にふさわしい姿だった。 金色の鎧を身にまとう最強の戦士といってもいいくらいだった。 「草野ォ!そこまでやるか!だったら僕だって!ウォー!」 [EVOLUTION!] 熙ことカリスは、ハートのKのカードをカリスラウザーというベルトにスラッシュし、こちらも、ハートの全てのアンデッドと融合、ワイルドカリスに変化した。 その姿は、人間でない熙が、まるで、人の血を帯び、自分は人間でありたいということを言わんが如く、赤色で、でもジョーカーの野生たる本能を表すともいえる姿だった。 「これで決めるぞ。」 と構え始めたのは、吾朗の方だった。そうすると5枚のカードのようなものが目の前に並べられた。 「草野ぉ!」 対して熙は、体の内部から13枚のカードを出現させ、一つのカードに統一する。 WILD(ワイルド)カードだ。 これは、ワイルドカリスの必殺技を出すのに必要なカードである。13体のアンデッドの力を合わせているため、キングフォームのロイヤルストレートフラッシュを凌駕できるかもしれない力があるのだ。 「ウェアー!」 そう叫んでロイヤルストレートフラッシュを放ってきたのは草野だった。 だが熙は、 WILDカードを使わなかったのだ。
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