3章 ローマ正教過激派と上条崩し

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「!?」 光子は驚きを隠せなかった。 「だって、Kに近づけば近づくほど『強い』といっただけで、『勝つ』とは言ってないよね。つまり、強いQが勝ちやすいかもしれないけど、2のランクだって戦うからには勝てるかもしれない。よって答えはないんだ。」 皆の空気がシーンとなる。 だが熙がこれを言いたかったのは多分第一回バトルファイトの優勝者がハートスートのカテゴリー2こと、ヒューマンアンデッド、「萩野 熙」本人だったということを知っているからだろう。 モノリスも「熙」の優勝には度胆を抜かれたらしい。 バトルファイトで優勝した者には世界を自分の思うがままに変革することのできる権限が与えられた。 「熙」がバトルファイトから抱き続けてきた夢が、バトルファイト優勝によって叶ったのだ。 その夢とは、 人間と色んな生き物が仲良く共存する世界 「熙」の優勝がなかったら、今周りにいる「人間達」は居なかったといっても過言ではないのである。
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