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-19世紀後半、イングランド-
「フッ・・・。科学と魔術の混合により、私流の魔術を完成させる!そのためには私が末永く生きていなくては・・・。だが、私は古代より伝わるアンデッドという生物に着目した!これで『永遠の命』の詳細がわかれば、私は未来永劫、最高の魔術師だ・・・。私はこの日を待ちわびていた・・・。ついに・・・、六芒星型封印解放術式を完成させた・・。これでアンデッドの封印をといてやる・・・。」
ある一人の魔術師がどうやら、六芒星の結界の中心に、52枚のカードを置き、野心に燃えながら呪文を唱え始めた。
キィィィィィン!
ものすごい、音と光を放ち、それぞれのカードの中から次々と「怪物」が出現し始めた。
だが、これには一つの問題があった。
本来バトルファイトの参加者となるアンデッドはモノリス規定の周期に従って封印を解かれ、バトルファイトの参加者として、他のアンデッドと戦ってゆくにもかかわらず、この魔術師は「周期の存在」など知らずに勝手にアンデッド達の封印を解いてしまったのだ。
次の戦いに備えていたものにとっては何たる不憫だったことだろうか。
中には無理やり起こされたことに腹を立て、人間を憎み、喰い殺すアンデッドも多くいた。
だが魔術師は既にその場から消えていた。
-19世紀後半、イギリス-
「なんですって?アンデッドの封印が解かれた?」
「はい、イングランドで、六芒星型の結界を使用した封印解放術式が行われたそうです。」
話しているのは赤い髪をした背の高い神父さんぽい人と、金髪のエレガントというべき少女だった。
「面倒なことになりけり。六芒星型・・・ということは犯人は・・・」
「えぇ、アレイスター=クロウリーですね。」
「ジャック=マグヌス、今すぐ詳しく調べなむ。」
「(いいかげん古語調やめてほしいなあ、この女。)はい、わかりました。」
ジャックは行動を開始した。
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