決別(ビギンズ)

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「いまだ吾朗!僕を封印するんだ!そうじゃないと世界は・・・みんなは助からない!」 「あっ、ふう・・・やっとか・・・。にしても熙、お前、最初から俺に封印されるつもりでいたんだな。だけどな、熙、 お前を封印しなくてもお前も、みんなも助ける方法が一つだけあったんだよ・・・。」 「まさか、お前・・・」 [SPIRIT!] 熙はSPIRITのカードをラウザーにスラッシュし、人間体に戻った。といっても、実際に使ってるカードはハートの2のカード、すなわち元はというとアンデッドのカード。 そう、ジョーカーはラウザーがベルト状態で封印されているアンデッドのカードをラウズすると、その姿そのままに変身できるのだ。だから、カリスと呼ばれるライダーも実は、カテゴリーAのアンデッドそのままの姿に変身しているだけということになるのだ。もちろん、人間、萩野 熙というのも実はアンデッドなのだ。姿は人間でも実態はアンデッドということだ。 「そう、キングフォームを酷使すると、俺がジョーカーになっちまうって話は聞いてただろ? バトルファイトはジョーカー一体の状態で終わっちゃダメなんだろ?じゃあ2体存在するってことになりゃ話は別だろ?バトルファイトは終わってない状態になる。世界の破滅は起こらない・・・。」 そう、この男はキングフォームを酷使して、自らが「人間」であることを捨てることにより、世界を救おうとしたのだ。 話を進めるや否や、吾朗は変身を解除した。 「お前、本当に、アンデッドになってしまったというのか・・・。」 「フッ・・・」 そこで熙が見たものは、吾朗の口からの出血。それも緑色だった。 人間の血は普通赤いが、アンデッドの場合は緑色。 そう、草野 吾朗はもはや人間ではなくなったのだ。 ドン! そこへ、大きな石像がやってきた。 そうモノリスだ。そしてこのモノリスこそ、バトルファイトを管轄していた「統制者」なのだ。 「草野、お前には統制者の言っていることがわかるはずだ。 最後の一人になるまでバトルファイトを再開しろと!」 「あぁ・・・だが・・・」
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