夜リクオ×つらら 【温もり】

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玉章との決戦から数日が過ぎたとある日の夜。 「う~ん…眠れない…」 奴良組の屋敷の部屋の中で一人の少女が目を覚まし小さく呟いた。 他の妖怪達を見るとぐっすりと眠っている。 「少し外で風に当たろうかしら…」 そう思えばゆっくりと布団から出て立ち上がれば他の皆を起こさないように部屋から出ていき庭の方に目を向けると一人の人物が目に入った。 「…若?」 その人物の元へと近付いていく。 「おぅ、つららか…こんな夜中にどうした?」 つららの足音で気付いたのか桜の木の上にもたれかかりながら空を眺めていた夜リクオが相手の方に顔を向けた。 「少し眠れなくて……って若こそ夜中にどうしたんですか?」 つららは相手を見上げながら尋ねた。 「景色を見てた‥」 「景色…ですか?」 つららは相手を見つめながら軽く首を傾けた。 「ああ。…それより寝れないなら俺の話し相手になってくれるか?」 木の上から降り相手の傍に行けば見つめながら問い掛けた。
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