あの子の彼氏

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人波に混じってだらだらと教室を出て、昼下がりの食堂に席を三人分とって座った。 いつもの場所、いつものメンバー。 「今日の講義眠かったぁー」 「ほとんど寝てたじゃない」 「寝てないよ、船こいでたの」 悪びれもなく明るく言う友達に私はため息をついた。 「それを居眠りっていうんじゃないの?」 「違うよー!あ、そういやみっちゃんは?」 きょろきょろ見回す彼女。 他意のない動きが、少しだけ私の苛立ちを募らせた。 「また彼氏じゃない?」 思わず冷たく言ってしまってからしまった、と友達を見る。 でも、彼女はそっかぁ、と間延びした一言で終わらせた。 よかった、鈍感な子で。 私は心の中で安堵の息を大きく吐いた。
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