第1章

3/20
前へ
/58ページ
次へ
「なんで俺は生きているんだ。」 ふと、今感じた疑問を呟いてみる。 呟いた瞬間、別の疑問が浮かんで来た。 ここはどこだ? 自分で言うのも何だがあの状況で助かる訳がない。 電車に轢かれる瞬間のあの真っ暗な何かに飲み込まれる感覚。 意識を手放す瞬間に感じたあの感触は… 死んだことによるものではなかったのか? 考えがまとまらなくなってきた。 一体俺に何があったのか? さっきまで感じていた心地好いそよ風がいまはかえって不快に感じる。
/58ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加