第1章

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森を歩く事、4時間。 携帯は未だに圏外のままで時計は12時を回ろうとしていた。 歩き続けたせいで暑く、服を一枚脱いでいた。黒のジーパンと茶色のパーカーを着ていたが堪らず脱いでパーカーを腰に巻いていた。 気温はそれ程でもないのだが、湿度が高い。じめじめする。 疲れたなぁ。 なんて考えるながら歩いているとタイミングよく地面にちょうど椅子にするにはビッタリの大きさの石が転がっていた。 石の上に乗っている落ち葉を払い腰を下ろす。 バックからボトルに入った麦茶を取り出し口にする。 うん、美味い。 汗をかいて、疲れているから美味さが3割増くらいされている。 10分くらい石に座ってぼんやりとしていた。 様々な疑問と不安が一色たんになって混ざっているが正直俺の脳では余裕で容量オーバーだ。 疑問が頭の中をグルグル回りつつ何故かぼんやりする。 今までない不思議な感覚。 まるで頭の中が綺麗に分割されたようだ。 正面に生い茂る木々をぼんやり眺めていると遠目に犬らしき動物が見える。
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