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それから暁月君と部屋に戻ろうとした。のだけれど。
「何で海斗先輩が来るんですか?」
「安里ちゃんと一緒に居たいから~。」
「友達なんだから一緒に居るのは当たり前だろ!!」
よくわからないが海斗先輩も部屋に来ることになった。部屋の前でドアについて暁月君に説明する。
「宿主にもらったカードキーをここに挿したら、ドアが開くよ。因みにオートロックだから気を付けて―――」
俺は言いながらドアを開き、中の状態に絶句した。俺の部屋のドアの断片がそこらに散らばっていた。
「…。」
相原ぁぁ!!!
「何だ!?何でドアが…。てか、寒い!!!」
「これ大丈夫じゃないよ!風紀に連絡ーって委員長俺だったー。」
海斗先輩は携帯を取り出し何やら話しだした。それよりどうしてくれるんだ。エアコン付けっ放しだったから冷気がリビングや玄関にまで行き渡っていた。呆然としている俺達のもとに一人の男がやって来た。
「ドアが壊れているってどういうことですか?それよりこの寒さは何ですか。」
後ろを振り向くと、メガネをかけた黒髪で黒い瞳のイケメン。どっかで見たことあるような…。
「ナオ…?」
「っ!?あ、貴方は安里!?」
俺を見るなり目を見開き、驚くナオ。本当にナオだとわかると、俺は勢いよくナオに抱きつく。
「ナオだー!ナオの学校此処だったんだね!!!」
「もしかして引きこもりの問題児って安里だったんですか!?」
「むむっ、どういう関係?」
「そいつ誰だ!?」
満面の笑顔で抱き合う俺達に首を傾げる二人。俺は威勢よく海斗先輩に答えた。
「ナオは小さい頃の親友!!!」
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