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そこからナオによる長い長いお説教が繰り広げられた。まず、食事は三食きちんと摂ること。睡眠時間は最低でも6時間。今の時期は冷房をつけない。ゲームは1日2時間まで。授業に出る。などなど。母親のようなナオに苦笑してしまう。途中から海斗先輩や暁月君が信じられないとでも言うような目をしていた。少し失礼だ。
「…ということでわかりましたか?今日から実行するのですよ?」
「出来る範囲で…。」
実行出来るものが少なすぎる。とりあえず冷房はつけないようにする。俺も凄く寒かったから。でも他ははっきり言って無理だ。ビーハン1日2時間とかキツ過ぎるよ…。それからナオは思い出したかのように顔を上げた。
「そういえばドアが壊れてたんですよね?」
「あ、うん。直してもらえるかな?」
「業者に頼めばすぐ直してもらえるけどー、直している間は部屋に入れないと思うー。」
俺の問いに海斗先輩が困ったように言った。確かに直して欲しいけど部屋に入れないのは困る。ビーハンとかビーハンとかビーハンがやれないからね。
「俺も入れないのか!?」
暁月君が言うと海斗先輩は頷く。
「マジかよー!」
「あ、ごめん、暁月君。俺が壊したばっかりに…。」
俺が謝罪をすれば暁月君は笑顔で返して来た。
「大丈夫だ!あ、俺のことは雪って呼べよ!!!親友だろ!?」
「え、そうなの?」
「同室なんだから親友に決まってるだろ!!!」
へー、同室者は親友になるのか。今日は時代の変化に驚くばかりだ。するとナオは低い声で雪君に言う。
「安里に間違ったことを教えないで下さい。安里の親友は僕だけです。」
「間違ってるの?」
「違う!!!安里は俺の親友だ!独り占めはよくないぞ、尚弘!」
「まぁ、確かに安里ちゃんの独占はよくないよー?」
それからしばらく討論が続き、その最終結論はこれだ。
「安里は僕と暁月の親友で委員長の大切な後輩ポジション、でいいですね?(僕としては暁月が親友なのはどうかと思いますが必ず親友以上になってみせるので今はいいでしょう。)」
「いいぞ!!!」
「異議なーし。(俺だけちょっと関係遠いけど今のところはいっか。)」
だそうです。俺はあまり話について行けませんでした。
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