廃人について

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「あの本当に忙しいんで!!!」 「引きこもりが忙しい訳ねぇだろうが。」 「あ!狩りの約束してるんです。俺が居ないと皆が殺されちゃいます!」 何てったって俺はビーハン(ビーストハンター)の中でキングと呼ばれる程強い。今日は俺が居ないとビーストを狩れないハンター達と約束している。多分俺が行かないと全滅だろう。 「命に関わる問題なんです!」 俺がそう叫べば廊下にいる生徒達が一斉に此方を凝視した。でも本当に皆が危ないんだよ…! 「ゲームん中だろ。そんな騒ぐな馬鹿。」 「ゲームだってちゃんとした命ですよ!俺にとってはあっちが本命みたいなもんです!!」 だから離して下さい…。もう約束の時間は過ぎているはずだ。後で土下座しよう。俺が涙目になりながら男に願いいると男は顔を赤くして口ごもった。 「それ…ヤバいって…。」 もしかしてマジギレしたか?どうしようどうしようどうしよう。殺される…!俺は必死になって男の手を振りほどこうとするが男はがっちりと掴んで離さない。 絶 体 絶 命 。 「空夜先生何やってんの~?」
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