廃人について

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廃人について

私立月乃代学園は山奥に設立された全寮制男子校。財閥の御曹司やら金持ちが集う学園。S、A、B、C、Dクラスに分かれていて、Sは成績、家柄共に良しの生徒、Aは家柄良し、Bは成績良し、Cは普通の生徒、Dは問題児の集まるクラスである。 主人公である河波安里は学年主席のSクラスに在籍している。しかし彼は月乃代に入ってから一度も寮から出ていない。 部屋を見てみれば冷房12℃に設定し、安里は分厚い毛布にくるまっている。言っておくが、現在は4月。春真っ只中である。毛布から出ている茶色い髪。所々跳ねているが寝癖ではない。彼は寝癖が出来る程寝ていない。1日の睡眠時間は約3時間という生活をしている。エメラルドグリーンの瞳の先に映るのはパソコン画面。彼の生活において欠かせないものである。彼の食事は1日カロリーメ○ト一箱に水だけである。貧乏ではない。彼は世界でもトップクラスの河波財閥の一人息子。セレブ中のセレブである。ただ食事よりもネトゲが大事なのである。 河波安里とはそういう人間である。
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