『始動』

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「・・・・・・中の下。いや、中の中ぐらいは・・・」 毎朝の週間となった顔の自己評価。 大して意味の無い行為だが、これをやらないと彼の一日は始まらないのだ。 最も、かなりの童顔に加え寝癖だらけの髪では、 下の上がいいとこだが。 真実を認める事なく、少年は蛇口から流れる水に手を突っ込み―― 「冷たッ!」 ――引いた。 毎度の如く、寝ぼけて温度設定を間違えたらしい。 仕方なしにそのまま顔を洗い、寝癖を直す。 お陰ではっきりと目がさめたようだが、少年は何処か納得いかない表情で居間を目指した。
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