4人が本棚に入れています
本棚に追加
/68ページ
そして数十分もたたないうちに到着したレンの部屋(明確に言えばエイダ=ベザリウスの部屋であるが)。
リーオがノックするより早く、二人に声がかかった。
「あら、ミスターお二方。レンをお探しでー?」
声の主はお目当てのレンではなく、彼女の親友であるレイラ。
あら、と言うわりには明らかにレンの部屋の前で彼らを待っていた、という感じである。
「ああ、ミス.レイラ。レンどこに行ったか知らない?」
いいところにいた、と言うように彼女にレンの行方を尋ねるリーオ。
「あのコならねー貴方たちの気配がするって言ってどっか行っちゃったわよ?」
さてはまた何か手を出したんじゃないでしょうね…?
レイラがあからさまに敵対心を見せながらエリオットを下から見上げる。
今にもレンを巡るバトルが勃発しそうな二人に、それを絶妙なバランスで抑えるリーオ。
と、そこへ。
「あら?」
「エリオット様にリーオ様?」
「何故ここに……」
そう声をかけたのは、どこかに出掛けるのか、豪華なドレスに身を包んだ中流貴族の令嬢方三人。
四大公爵の嫡男でありルックスもよいエリオットを見て遠くから黄色い声をあげる取り巻きの一部の令嬢だ。
.
最初のコメントを投稿しよう!