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「…あれ?どったの?」
なんでお前がいるんだよ的な瞳で声の主を見るエリオットを、対するレイラが覗き込む。
「そりゃあミス.レイラだってレンの行方が気になるでしょ。」
エリオットの心を見透かしたように答えるリーオ。
「いやなんでオレの心読めt」
「ピンポンピンポンさすがミスター.リーオだ」
ごっ!
自身の台詞を遮ったうえにちょっと五月蝿すぎたレイラに、エリオットが手刀を一発。
「ちょっとー……レディに手刀はないでしょー…………」
頭を抑えてうずくまり、レイラはぶつぶつとエリオットに文句を飛ばす。
そんな彼女に、エリオットははっ、と鼻で笑った。
「そんな五月蝿いレディなんていねぇよ。」
「そっかーミスター.エリオットにしてみればレディはレンだけなのね!」
「ばっ……何言って…!」
「ブブー!貴方なんかにレンはやってあげないから!」
いつのまにか復活し、この国を治める大臣の娘とは毛頭思えない、仁王立ちで笑うレイラ。
まるで小学生のような喧嘩である―しかも女であるレイラの方が優勢という。
「はぁ……二人とも、レン探すんじゃないの?」
あーだこーだ言い合いを続ける二人を見ながらリーオが呟く。
すると二人はぴったり息を合わせて(?)振り向くと、
「「んなのわかってる(よ/わよ)!」」
二人してそう言い放った。
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