ささやかな願い

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「ちょっと……声大きいわよ……」 心配そうに周りを見回しながら言うのは昨日の騒動の当事者であるレンだ。 「何があったの?」 不思議そうに首を傾げるリーオ。 レンは首を横に振りながら「わからない」と一言。 「そんな昨日の今日でそれはないだろ。」 そう言ってレンを見下ろすエリオットは………… まあまんざらでもない様子。 「なんか朝起きたらオスカー様から電話があって……」 詳しくはオスカー様もわかってないみたい……。 動揺しながらも努めて落ち着いて話すレン。 聞いていたエリオットは、一応ベザリウスの当主を務めるオスカー=ベザリウスを思い浮かべながら、「使えねぇな、あいつ…」と呟いた。 「なんでも向こうから取り消してほしいって言われたらしくて……でも理由は教えてくれなかったみたい。」 うーん、と首を傾げるレン。 そんな彼女に突然誰かが抱き着いてきた。 「はよ!なになに、婚約取り消しー?馬鹿ねーこんなカワイイ子を逃すなんて!まあ絶対に渡さないけど?☆」 きゃはっと登場とともにそうまくし立てたレイラ。 彼女の言葉に三人の動きが止まった。 .
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