いつまでも君を想う

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「……ビ…ラビ……ラビっ!!」 ビクッ! 突然でかい声で起こされ飛び起きたのは赤髪の青年―ラビ。 無理矢理起こされ、いまだ完全に覚醒していない意識でぐしゃぐしゃの髪をかき、声の方へ目を向ける。 そこにはすでに準備を整え、パーカーを羽織ろうとする女―玖凪蓮(クナギ レン)の姿。 「早く起きてよ。もう9時だからさ。」 「お、おう…」 普通の朝に見えるが、ここは黒の教団の蓮の部屋。 そして二人は世界を千年伯爵から守るために戦う悪魔祓い師(エクソシスト)なのだ。 ラビも蓮に急かされながら身支度を整える…といっても寝ていたせいでぐしゃぐしゃの髪を適当に直すだけだが。 「ラビ早くー。」 「今行く。」 先に外に出た蓮を追いかけ廊下に出、食堂へ向かう二人。 しばらく後、何か思い出したかのように「あ」と蓮が声を上げた。 「そういえば…なんでラビ、私のベッドで寝てたんだっけ…」 頭に疑問符を浮かべる蓮。 そんな彼女の疑問にラビが胸をはって答える。 「んなの決まってるさ。」 「え?」 「昨日、蓮の部屋押しかけて襲ったからな!」 ごんっ でかい声で発言するラビに、蓮が膝蹴りをかます。 思いきり鳩尾に入ったらしく、ラビは一瞬のうちで廊下の隅にうずくまる。 .
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