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そんな彼女の笑みに、堪らなくなったようにラビが口を開く。
「蓮大好きさ!」
またも大きく発言されたラビの言葉に、蓮は驚いたようにこちらを振り向く。
そしてしばらく「またそんなことを……!」とでも言いそうな顔でラビをにらみながら後ろ向きに歩いた後、意を決したように蓮も口を開いた。
「……私も!!帰って来たらラビの誕生パーティーでもね!」
少し強気な笑みを浮かべて、蓮は伝える。
今回の任務も無事で帰って来れるということを少しも疑うこともなく。
小さく手を振り、改めてラビに背を向け室長室に向かう蓮をいとおしそうに見つめるラビ。
このたった1時間後起こることなんて想像すらしていなかった―。
*****
蓮が任務へ向かってから、約一時間後。
チカッ―――――
ほんの一瞬。
まるで爆弾が上空で爆発したかのように、この世が光に包まれた。
「!?」
「なんだ!?」
突然のことで、その上どこかで何か起こった様子がないことに、世界中が騒然とする。
それは教団内も例外ではなく。
「うわ!?光った…!?」
「…今のは……」
「室長?」
ちょうど室長室にいたリーバーが何事かと窓を覗く。
そして共にいたコムイが焦りを見せてボソッと呟いたことに、訝しげに彼へ問いかけた。
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