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「…室長、どうかしたんすか…?」
コムイのあまりの焦りように、リーバーも途端に気をはりつめて再度尋ねる。
だがその問にコムイが答える前に、乱暴に室長室の扉が開かれた。
「コムイ!今の………!!」
その言葉と共に息を切らせて入ってきたのは六幻を右手に持った神田。
そして案の定、続いてラビも室長室に飛び込んできた。
「ラビ…!」
「……なんか嫌な気したんさけど。何かあったんか…?」
大切な人に何かあったときにはやはり何かしら感じるものなのか。
コムイと神田の様子にラビは眉に皺を寄せる。
その時、また扉が開かれ、転がり込んできた科学班の一人であるジョニー。
「室長!!!!」
「…ジョニーどうした?」
「ファインダーからの知らせで…、世界中の今アクマがいたと思われる場所に、クレーターのような穴が……!」
「……………!!」
あわてふためいたジョニーの言葉に、神田が息を飲む。
それはコムイも同じこと。
「……っ!! 神田!!」
「わかってる!!」
チッと小さく舌打ちをし、即座に部屋を出ようとする神田。
そんな彼の腕を掴み、ラビは再度問い詰めた。
「何が起こってるんさ!!」
「……蓮が危険な状況にあるのは間違いないんだ」
「っ………!!」
先程からの雰囲気からそれとなく感じていたことが、改めて言われることによってラビの思考に突き刺さる。
蓮を助けに行こうと扉に手をかけるラビを神田が止めた。
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