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「お前一人で、背負い込むんじゃねえさ。今回死んでいったやつらの命も、このヴァチカンの人々も。オレら仲間全員で背負えば、重くない。一人で背負っても、潰れるだけだ。」
静かに、それでいて優しさを含みながら話すラビ。
彼の言葉を聞きながら、蓮はふっと苦笑を浮かべる。
「……ラビに、諭されちゃったなあ…」
「なんさ、それ?」
私らしくない、と彼女は自嘲気味に笑い、風に舞う黒髪を耳にかけてラビに笑いかけた。
「っ…………!」
彼女の日本美人とも言えるクールな笑みに、どうやらストライクしたらしいラビ。
赤くなった顔を隠すようにわしゃっと自分の赤髪をかいて俯く。
「………何?」
蓮が彼の様子を怪訝そうに見る。
対するラビは小さく舌打ちをしながら、
「………そんな顔を簡単にしてんじゃねえさ、馬鹿…」
ぶつぶつと、そう呟いた。
蓮は強い風のせいで聞こえなかったのか、「え?」とラビに聞き返す。
「…だから、追い込むんじゃねぇぞ、蓮。」
蓮の問いをはぐらかすように、ラビははあ、とため息をつき、彼女をあまり顔を動かさずに見て、言い聞かせるように言う。
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