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───────‥‥ ───‥‥‥             ──目の前で二つのシルエットが 重なる────── ───────────‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 「深雪、ごめん。俺…」 シルエットの片方がポツリと呟く 俺を捨てるのか? お前が? 永久を誓ったお前が、俺を捨てるのか………? マンションのドアの前に座り、 立てた膝に乗せた掌から指に挟んでいた吸いかけのタバコが溢れ落ちコンクリートに赤を散らして転がる。 立ち上がりそれを踏みつけ伏せた目を上げ一つと化したシルエットの横を黒い塊を胸に歩を止めること無く通り過ぎた。 噛み締めた奥歯をギシギシ鳴らせ、縋ろうとする手をポケットに無理矢理に治める。 「ごめん…」 そんな言葉は聞きたくなかった。 いつでもお前は、 「愛してる」 其ばかり俺に紡いでくれたじゃないか…。 すでに過去のことだと言うのか? こんな日が来るなんて…。 .
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