欲しがりお姫様

欲しがりお姫様、発動

｢ぁ～!!隣のクラスの夏樹君カッコイイねぇ!!｣

高校生になった私は、欲しがりの癖を抑えていた。

｢…そ～だね～｣

｢梨絵って本当、夢がないね～…付き合いたいとか思わないの?｣

｢思わないと言えば…嘘になるのかな｣

｢はは…思ってはいるんだ｣

｢ん…言ったら欲しがりたくなるから｣

｢梨絵は言ったら本当に欲しがりたくなる性格だからね～…ま、梨絵には安藤がいるしね～｣

｢美月は私の性格知っててくれて嬉しいよ…って、和也はそんな関係じゃ…｣

｢梨絵ったら強がっちゃって～! 安藤を欲しがったりはしないの?｣

｢本当に欲しいと思うのしか発動しないよ、私の欲しがりは…｣

｢例えば今は??何が欲しいの?｣

｢い、まは……ブリュレが食べたい…｣

言った途端、お腹がなった。