BGM小説(小さな恋のうた)

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私は携帯を閉じた。 両手に持つ、それぞれのの携帯には二人の想い出がたくさん詰まっていた。 二人がどれだけ愛し合い、どれだけ私を愛してくれたのか、言葉には出来ないけれど十分に感じる。 私の心には二人の恋が今でも生きていた。 「それは御棺に入れちゃ駄目だよ」 「うん。わかってる」 「でも、お義母さんもお義父さんも本当に仲がよかったね」 「良すぎよ。死ぬ時まで同じ日にすることないじゃない」 父と母は、同じ月、同じ日、同じ朝。 二人仲良く布団に入り、眠る様に旅立っていった。 私の心には、二人の愛が響いている。 それはきっと、永遠に……。 「ねぇ……」 「ん? どうした、ミウ」 私は彼の手をそっと握った。 「私達もこんな風に……」 彼はにっこりとほほ笑んで、私の手を強く握り返してくれた。              Fin.             Lento.
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