鬼が戦った日

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「待てよ!」 ずんずんと歩き続ける信長。 土方は止まらない信長にチッと舌打ちすると、袂に入っていた雑記帳を投げた。 先ほどの仕返しのつもりはなかったが、雑記帳は見事に信長の後頭部に当たった。 そこでようやく信長の足が止まる。 安心した土方は、勢い良く信長に突進した。 だが、落ちた雑記帳を拾おうとしゃがみ込んだ信長によって焦りが勝る。 中を見られたくない一心で手を伸ばすが後の祭り。 ひょいと避けられてここに信長と土方の鬼ごっこが始まった。
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