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既に腹に誠を据えた土方に迷いはなかった。
無言で笑みを交わす2人。
すると遠くから弥助の声が聞こえてきた。
「弥助?」
「弥助!俺はここぞ!どうした!?」
キョロキョロと周囲を見回しながら信長の名を叫ぶ弥助に、信長は蔵から顔をのぞかせる。
弥助はその姿を見つけると、ぜぇぜぇと荒い息を整える間もなく走り寄ってきた。
「羽柴ドノカラ伝令ガ!」
その瞬間、信長の双眸がスゥッと細くなり、醸し出す雰囲気が一変する。
大将としてのそれを出した信長をあまり見た事がない土方はごくりと息を飲んだ。
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