鬼が嘆いた日

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1)) 「はぁ?まだ返事してねぇのか?」 呆れた奴だな…と土方はため息をついた。 そんな土方に信長はうるさいと言わんばかりに鼻を鳴らすと 「俺は現人神だ!役職なんぞ要らん!」 とのたまった。 もはや聞き飽きたその言葉に、土方は手入れを終えた刀を元に戻しながら至極当然のことを答える。 「だったらそう言って断ったらいいじゃねえか」 「そう言ったら現人神は天皇だと否定してきたんだ!」 「まぁお前ぇよりは崇めようっつぅ気になるわな」 「何だと?歳!貴様は一体どっちの味方だ!」 「ああん?んなもんお前ぇに決まってんじゃねえか」 「………歳」 「なっ何だよ!違ぇよ馬鹿! いちいち朝廷敵に回すだけめんどくせぇだろうが!」
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