418人が本棚に入れています
本棚に追加
/300ページ
口では断るものの体は正直で、導かれるままうつ伏せになる。
チラッと視線をやれば、大胆にも太腿をあらわにした月姫が自分に跨がってきた。
さ、誘ってるとしか思えねぇ…っ!
月姫は男勝りな故か、たまにこういうことをさらりとやってのける。
土方はプルプルと拳を握りしめ、ただ耐えた。
労ってくれてるのだと何度も自分に言い聞かせ、目を閉じる。
そんな理性とのせめぎ合いをしてることなどつゆ知らず、月姫は土方の首、肩、背中と押していく。
………体が固い…疲れてるのね…
それでも私に会いに来てくれたのだわ…
どうしようもなく嬉しくて、少しでも疲れを癒やしてやろうと、月姫は力を込めた。
―――耐えてる間にいつの間にか寝てしまったらしい。
ぽかりと目を覚ました土方は体に重みがないことに気付いた。
「月姫―――っ!?」
はっとして上体を起こすと、横にいた月姫が返事をする。
最初のコメントを投稿しよう!