鬼が嘆いた日

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理由を知ったところで、もう流れを変えられない。 ならばそれを飲み込んだ上で信長を生かしてみせる。 そう決めた土方の目に濁りはなく、信長は苦笑してみせた。 「何がおかしい」 「いや…歳、貴様が俺を生かしたいというのはわかった。 だが、何故だ?」 まさかの問に、土方が眉間のシワを深くする。 大概この性格に慣れたつもりだったがまだまだ計り知れないようだ。 「理由なんざ決まってんだろ」 「俺が生きれば何が変わる?」 「話を変な方向に持ってくな! おめぇは言ったろうが! 天下を取り、戦のない世を作るって!」 「はぁ…わからん奴だな」 「訳わかんねぇ事ばっか言ってんじゃねぇよ!! いいから早く逃げろ!」
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