鬼が嘆いた日

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是非に及ばず…か。 俺の話をまともに聞きもしない信長を、俺はどっかで諦めてたのかもしれねえな。 次々と襲いくる敵をなぎ倒しながら、土方の頭はやけに冷めていた。 飛んでくる血は確かに生暖かく、確実に命を奪っているのに。 ただ、ここに来た意味を無理やりに作る為に、俺は信長を助けようとしてた。 何かしら意味があると。 それを山南さんのせいにして。 だが今は違う。 信長は諦めちゃいねえ。 俺も―――この男を…平和な世を作り上げることの出来るこの男を… 信じてぇんだ! ガキィンッ 「戦いの最中に考え事か! 余裕だな、歳!」 迫ってきた槍を小刀で抑えこむ。 がら空きの腹目掛けて蹴りを入れれば、襲いくる敵は見事に吹っ飛んだ。
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