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「貴様はなかなかに表情に出過ぎだな、歳」
くくくっと何がおかしいのか信長は笑う。
そしておもむろに懐から小太刀を出した。
「…それで自害でもするつもりか」
低い声音で土方が信長を睨みつける。
対する信長は全く意に介することなく鞘を抜き、鈍く光る刃を見せた。
「まぁ見てろ」
ニヤリと笑うと、信長は髷を切り落とす。
いつぞやの落ち武者を思い出す出で立ちだ。
バラバラと落ちた髪をかきあげ、信長は手に持つ髷を投げ捨てた。
「何してんだよ!」
「このまま髷なんぞしてたら俺は蝋燭だろうが。
こんなに火があるのに必要なかろう」
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