鬼が嘆いた日

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ドォォォンッ パシィンッ ゴオォォォォォ… 耳に入る火の音がまるで人の叫び声のように聞こえる。 「歳、俺はここでは死なん!」 「………どっから湧いてくんだ、その自信は」 「俺はどうやら天に見放されたようだが…まだ策はある!」 「ほう?一応聞かせてくれ」 自信に満ちた信長に、一筋の光明を見出した土方。 そんな土方の肩に信長は手を置いた。 「俺には貴様がいる」 「はあ?」 まさかの言葉に光明は消え去る。 土方の額にいくつもの青筋が浮かび上がった。 「貴様は輪廻転生を信じるか?」 「状況を読みやがれっ! 今そんな事を論じてる暇は一寸たりとてねぇだろうが!」 叫び、肩に置いてあった手を振り払おうとすると、強い力が土方の肩を襲う。
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