鬼が――た日

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「なぁ歳、俺は頼りないか?」 着替えた土方の横に座り、近藤は問いかける。 「お前は一人で背負いこみすぎる。 ………山南さんのことはもちろん、組の全てを。 少しは俺にも背負わせてくれよ」 近藤は優しく背中を撫でながら囁くように言う。 土方は布団でゴシゴシと顔を拭くと、近藤を見た。 「俺が信長の生まれ変わりだっつったら勝っちゃん信じるか?」 そう問えば、近藤は面食らったような顔を見せた後、えくぼを作る。 「信じるさ!」 お天道様のような笑顔は、土方に活力を与えた。 そんな単純な自分に笑いがこみ上げ、吹き出す。 久しく見ていなかったその笑顔に、近藤も笑った。
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