竜の花嫁

春の風

　高３になった６人。
偶然にも全員が同じクラスになった。

　和也は、相変わらず無表情で、クラスメートには　興味なさそうにしているが、仲間内にだけは、極上の笑顔を見せる。

　竜也は、今日も可愛らしく、皆に笑顔を振りまいている。
最近は、楽しみを見つけた。
　竜「ゆーいち！ジュース飲みたい。」
　雄「何がいいの？」
　竜「うーんとね・・。一緒に行って選ぶ！」
　雄一に甘えてみたり、いじめてみたり・・・。
楽しいおもちゃを見つけたようだ。

　雄一は、基本的に誰にでも優しくて、可愛いものに弱いから、竜也に振り回される毎日。

　竜也大好きな聖が、ヤキモチをやいているかと思えば・・・。
　聖「おい、じゅんのー。これ　どこ持ってくの？」
　淳「それね、生徒会室に頼むよ。」
　元々世話好きな聖は、一人で　一生懸命　生徒会や、一族の仕事をしている淳之介を放っておけず、最近はよく手伝いをしていた。

　淳「いつも悪いね、聖。」
　聖「今度　何かおごれ。」
　淳「ＯＫ。何がいい？」
　聖「・・・焼肉！」
　淳「わかった。近々行こうね。」