自由な彼と自由な彼女

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ここ、コバルティア王国の王宮で働くのは貴族だけでなく王国で暮らしている男性ならば誰もが憧れる そして、女性達は必ず一度は王宮にある後宮の存在に夢をみて憧れる しかし、世の中知らないほうが幸せなこともある 貴族では無い一般の女性にとって後宮はまさにキラキラで華やかな生活を送れる場所だが 貴族の令嬢たちにとっては、国王陛下の寵愛を得ようとお互いに争いを繰り広げる戦場だ カツンカツンと靴の音を響かせて とある目的の場所に向かう 向かっている方向に女性達の話し声が聞こえ、思わず顔をしかめてしまったが仕方がない 「この間の夜会での出来事いい気味でしたわ」 「本当でしたわ たかが陛下をお見かけだけでいい気なって腹立たしく思っていたので気分が晴れましたわ」 「派手に転んで周囲の笑い物にされていましたから これでしばらくは大人しく引っ込んでいるでしょう」 「クスクス ええ本当に… あら、ジオ様ではありませんか!」 「まあ! ジオ様なぜこちらに─」
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