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何時間か話した後、宮本が時計を見て立ち上がった。
「修哉、俺そろそろ帰るわ。明日から2週間夏期講習あるから」
そう言われて腕時計をみてみると、もうそろそろ12時になろうとしてた。
「あっ、あたしも明日、歌のレッスンあるから帰るね」
「おうじゃあな」
『それじゃ』
『バイバイ』
二人はそう言うとそれぞれの家へと帰っていった。みんないろいろと忙しそうだ。
俺は地面に寝転んだまましばらく星を見ていた。星は最初来た時よりも多く見えるようになっていた。
「・・・・・こんだけ星があんだから宇宙人がいたっておかしくないよな」
ふと、オレはそんな事を思った。
12時まであと30秒、今日がその数十年に1度の日かもしれない。そんなことが頭をよぎった。たかが噂だとわかっている。でも少しだけ確かめてみたいと思った。
「12時まであと3秒、2秒、1秒、・・・0」
腕時計を見ながらそう数え、星空を見た。しかし空は変わらず星が輝いているだけだ。
星が心なしか寂しそうに輝いているように見えた。
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