第一夜 出会いと夏休み

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「おはよー。今日で一学期も終わりでーす。じゃ出席取るので元気にあいさつよろしく。では1のB出席番号1番、安藤 真悟」   この人は落合絵美子(おちあい えみこ)先生。俺らの担任で1年の現国の先生。話も分かるし、頭もきれる。結構生徒任せなトコもあるけどまあ言ってみれば良いセンセーだ。(ちなみにみんなはから「おちサン」って呼ばれてる。) 「・・・はいじゃあ次、菊地 修哉」  「はいッス」          おっと、そういえばまだ自己紹介してなかったな。俺の名前は菊地 修哉(きくち しゅうや)。堂本高校に通う1年生。5月14日生まれの年は16・・・ってまあ、こんなもんでいいか。 「・・・宮本 優輝」 「ちーす」  コイツは宮本 優輝(みやもと ゆうき) 。小学校からの付き合いでまあ親友っていえば親友。7月8日生まれで年はオレと同じ16でクラスのムードメーカー的な存在。 「おー宮本。今日はちゃんと遅刻しないで学校来てるな。いやー感心。感心。」 「ちょっとぉーバカにし過ぎでしょー。第一、菊地だって俺と一緒に来てんスよ!?」 「ああ、いいのいいの菊地は、良い成績取ってるから。・・・・・お前と違って。」 「うおぉぉーあんまりだー。俺だって一生懸命頑張ってるのにー。」 「ウソつけぇーい!いっつもあたしの授業寝てるじゃないのさ。」 「ギクッ!」   諦めろ宮本。おちサンには全てお見通しだ。
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