2話

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教室に入って来たのは学年1、モテる男。"川端真守"。 ひそかに光香に恋心を抱いている。 「別に…」 プイッと、そっぽを向く光香の手を握る真守。 「なっ!!」 顔を赤くする光香をしりめに手の力を入れる。 「相変わらず、きれいな指してんな」 「触んないでよ!」 パシッ―― 光香は真守の頬を思い切り叩いた。 「わかったわかった。ごめんよー」 真守は手をひらひらと振りながら教室を出ていく。 光香は握られた手に口づけをする。 (この右手は…大切なのに…) 大粒の涙を流す光香。
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