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その日の帰り道は、また集団で走る中学校の野球部員たちと擦れ違った。 校庭も、そこから出たすぐの道も、眩しい西陽をうけている。 まだ初夏というには早い時期で、雨は多いもののこのくらいの季節の気温は比較的過ごしやすいかもしれない。 いつもなら、部活に精を出している時間。 今日は病み上がりなので大事をとることにした。 校庭から駅までの十分弱の道のりを、一人でてくてくと歩いていく。 一昨日、ファミレスに行くために右に折れた曲がり角を、逆の左方向へ。 すぐに広い道路と横断歩道があり、信号が青のうちに急いで渡りきる。 毎日の帰り道となんら変わりない風景。 私は肩からずり落ちてきた鞄を直しながら、いつも通り駅に向かって歩き続ける。 そして、次の曲がり角にさしかかったとき、いつもと同じその風景に変化が生じた。
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